ボルネオ島観光 ミリ、セリア、ビントゥルに石油とガスを見に行こう
「日本は資源が無い国だ」とはよく言いますが、逆に「資源がある国」とはどういう国なのかがずっと気になっていました。単純にイメージとして、中東はオイルがあるとか、オーストリアには石炭や鉄鉱石があるなどでしょうか。
以前より、具体的にそれらは何なのか?が昔から気になっていました。
今回資料館や、石油をくみ上げる機械などを実際に見て、「日本は技術国家であって、僕はそういう国に生まれたのだが、石油やガスがある国に生まれなかったのはちょっと損したのかもしれないなあ」とかまあくだらないことを思いついたりしたものです。
日本から一番近い石油ガス産出国といえば、もしかしたらこのボルネオ島近辺になるのかもしれません。ブルネイのLNGの輸出総量の約6割が日本向けでもあるらしい。
世界を動かしたり、戦争の元になってきた石油やガスとはなんなのかをボルネオ島のミリ・ブルネイのセリア・ビントゥルで見てきましたので、それらの観光などの内容を記載しています。
目次【本記事の内容】
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- 1.ボルネオ島基本情報
- 1-1.どこにあるの?場所・地図
- 1-2.どんな街?概要
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- 2.ミリの観光について
- 2-1.お勧めスポット
- 2-1-1.石油博物館
- 2-1-2.the Grand Old Lady
- 2-1-3.Imperial City Mall
- 2-1-4.Ming Cafe
- 2-1-5.Coco Cabana
- 2-1-6.Luak Esplanede
- 2-1-7.Marina Park City
- 2-2.こんなことが楽しめる
- 2-3.食文化
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- 3.ビントゥルの観光について
- 3-1.お勧めスポット
- 3-1-1.アシャキリー・モスク
- 3-1-2.ビントゥル市場
- 3-1-3.時計台
- 3-1-4.Tanjung Batu海岸
- 3-2.こんなことが楽しめる
- 3-3.食文化
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- 4.ブルネイのセリアの観光について
- 4-1.お勧めスポット
- 4-1-1.10億バレル記念塔
- 4-1-2.石油採掘のシステム
- 4-1-3.Oil and Gas Discovery Centre
- 4-2.こんなことが楽しめる
- 4-3.食文化
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- 5.ミリへの行き方・アクセス
- 5-1.ミリの空港・空港から市内まで行く方法
- 5-2.公共交通機関
- 5-3.ホテル・宿
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- 7.まとめ
ボルネオ島基本情報
ボルネオ島は、ひとつの島の中に3カ国がある珍しい島です。下半分がインドネシア、上半分がマレーシアです。マレーシア側は観光業も栄えているのですが、インドネシア側に行く人はほとんどいませんね。かなり地味な感じがあります。北側のマレーシアとブルネイがあるほうには、石油やガスが多くあります。陸地にもありますが、近年は海上油田が主です。オイル産業で働いている人も多く、2週間は海上油田で休み無く働き、その後2週間続けて休みになる…そういう生活スタイルの人も多いです。
上半分の、マレーシアのサラワク州のミリとビントゥル・ブルネイのセリア周辺が石油の中心地帯です。巨大な石油精製工場や備蓄用のタンクもあります。
タンクに記載のある文字を見ると分かるとおり、ボルネオ島の石油ガス開発は、ロイヤルダッチシェル(イギリスとオランダに本社がある)が請け負ってきた歴史があります。
どこにあるの?場所・地図
ボルネオ島は、東南アジアのちょうど真ん中の方にあります。
ミリ・ビントゥル・ブルネイのセリアってどんな街?概要
3つともそんなに都会ではありません。すごく平和的な感じです。ミリには大きくてきれいなショッピングモールも2つあり、バーや飲食店も多いので、滞在はミリにするのがいいかもしれません。
ビントゥルにはペトロナスの世界最大級のLNG(液化天然ガス)生産工場があります。当然工場内には入れませんが、ローカルに人気の海岸から工場を眺めることはできます。
ブルネイのセリアは、これもまた何もありません。両替所すらもありません。本当にオイルだけの街です。僕は、4時間くらいだけ滞在していましたが、両替もできないので水も買えませんでした。ですが、人々は優しい。お金もあり余裕があるからなのか、バス停で僕が「パンを買いたいのだが、マレーシアの通貨でも買えるか?」と聞いたところ、ただであげるよとありがたいお言葉を。ちなみに一人当たりのGDPはすでに日本より高く、給与は遥かに上です。ここはアジアからの外国人労働者とロイヤルダッチシェルから派遣されてきた欧米のエリートが住む町です。石油の街ですので、警備も厳重です。英国軍隊もいるようです。治安は全く悪くないですが、観光をする観光客はほとんどいないので、飲食店のあるエリアは別ですが、それ以外の何も無い場所を歩いているとかなり目立ちます。。
ミリの観光について
お勧めスポット
石油博物館
石油の採掘方法や、石油が生物の死骸などからできていく流れの説明、マレーシアを代表する石油企業ペトロナスの設備などの紹介。ペトロナスは世界的にも巨大なマレーシアの石油関連企業です。売上は13兆円、営業利益は3兆円などのとんでもないモンスター企業です。
the Grand Old Lady
石油博物館の近くにあるモニュメント。Old Ladyとあるが、特に女性とは関係が無い。ミリで100年以上前に、最初に石油の採掘が行われた記念碑。当時は陸地から採掘していた。
Imperial City Mall
ホテル併設のきれいなショッピングモール。一休みにお勧め。ミリ市内にはこの Imperial Hotelが複数ある。そのため、Grabを呼ぶ際には検索するだけではなく、地図をよく見る必要がある。アプリをしっかり確認しないと、全然違うImperial Hotelに連れて行かれる可能性がある。
Ming Cafe
レストラン兼Bar. 料理はそこそこかな。夜は人々が集まり酒を飲みながらダンスをする。盛り上がるため、ローカルの誰もがこのお店を知っている。
Coco Cabana
海岸。夕方からローカルの人々が集まる。家族も若者も誰もがここに集う。ある意味一番の観光地。夜になるとイルミネーションも始まる。ミリのシンボルの海馬(Sea Horse)のオブジェもある。まるでシンガポールのマーライオンのようです。ちなみに、「なぜSea Horseがシンボルなんだ?」とローカルに聞いてみるも、「知らない」とのこと。。。
Luak Esplanede
海岸。昼間に行ったが、さほど人もいなかったし特にお店も無かった。夕方以降はもしかしたら人が多いかも。
Marina Park City
夜になるとローカルが集まり、酒を飲んだりして楽しむエリア。比較的新しい。
こんなことが楽しめる
ミリは中華系が多い都市なので、中華料理も酒も自由に楽しめる。都会ではないが、一通り揃っている。ミリは旧日本軍がボルネオ島に上陸した最初の場所である。なぜなら石油精製施設があったから。観光も良いが、石油の歴史を見るのが良いかな。
食文化
なんといってもサラワク名物のコロミー。ローカルは毎朝食べています。金額も安いですね。首都クアラルンプールの半額くらいです。
こちらは ウマイ というサラワク名物の食べ物。魚のウマイとか、山菜のウマイとかいくつか種類があるのですが、以下は小魚のウマイです。たまねぎやチリソース、塩、ライムなどを混ぜた独特の味。食べ始めは独特の味に戸惑うかもしれませんが、だんだん止まらなくなります。
ビントゥルの観光について
ミリからバスで行きます。
結構本数はありますが、片道4時間弱かかります。行きも帰りも、一度Batu Niahという場所で休憩します。
ビントゥルはあまり観光地は無いかな。ペトロナスの世界最大級のLNG精製工場があるので、ビジネスマンが多いかもしれません。
お勧めスポット
アシャキリー・モスク
ビントゥル市場
時計台
Tanjung Batu海岸
こんなことが楽しめる
基本的にオイルとガスの街なので、ビジネス以外ではゆっくりするということくらいしかないかも……。
食文化
基本的にミリと同じですね。
ブルネイのセリアの観光について
ブルネイの首都のバンダースリベガワンか、マレーシアのミリからバスで行くかのどちらかになるでしょう。マレーシアのミリからいく場合は、国境をバスで超える形になります。
そして、マレーシアのミリからいく場合は、
- バス
- 小型バン
- タクシー
のどれかになるでしょう。
バスは、片道38RM (15 Brunei $)です。おそらくどちらの通貨でも支払いができるのですが、自分がどちらの国にいるかによって、数十円くらいの誤差の支払いの可能性があるかもしれません。基本ブルネイから乗る場合はブルネイドル、マレーシアから乗る場合はマレーシアリンギット支払いになります。また、バスはイミグレで下車して、一人ひとりイミグレでパスポートを提出します。バスが満席になることは無いと思いますが、一人ひとりイミグレを超えるのを待つので、少し時間がかかります。(僕のときは10人くらいお客さんが乗っていました。そんなに人気のある路線ではないので、いつもそれくらいの人数じゃないかなと。)ちなみに、一日に朝の8時くらいと15時くらいの2便しかありません。また、途中、2つくらいバス停に寄るので、その分の時間も考慮します。ミリ – セリア間は2時間近くかかるかもしれませんね。
小型バンが一番早いです。10人乗り程度のバンですが、私が利用した際には5人しか乗車していませんでした。バス停にも寄らないので早い。そして一番の長所が、イミグレの際は全員のパスポートを集めて、車に乗ったまま、入国審査官に全員のパスポートを渡してハンコを押してもらうだけです。乗り降りしないので早い。ミリ – セリアは1時間くらいでしょう。ただし、60RMになるので、バスよりも高いです。
タクシーに関しては、試していないので分かりません。料金は一番高いと思われます。
お勧めスポット
10億バレル記念塔
10億バレルの石油を採掘した記念のモニュメントです。インパクトはあります。
石油採掘のシステム
街のいたるところに、石油を採掘するドンキーや工場、石油のパイプラインがあります。これを見るだけでもここに来る価値があったといえるでしょう。
ドンキーが稼動しているところ
Oil and Gas Discovery Centre
博物館ですが、僕が行ったときは、ちょうどブルネイの石油採掘から95年記念ということでリノベーション中でした。そのため入れず……
こんなことが楽しめる
なんといっても石油関連施設が見れることです。とはいえ一般観光用ではないので、あまり観光っぽくしていると怒られるかもしれません。ですが、街を歩いているだけでそこらじゅうに石油関連施設があるので、いやでも目に入ってしまいますが……。
食文化
セリアはレストラン自体もほとんど無いのですが、マレー系料理と中華系料理屋とフィリピンのジョリビーがあります。また、マレーシアの友人が言っていましたが、セリアに行ったときにはいつも日本料理屋に言っていたと。繁華街も狭い範囲なのですが、日本料理屋が2件ありました。そこでも良いでしょう。
ミリの行き方・アクセス
小さい地方空港ですので、国際線はシンガポールしかありません。なので、基本的にはクアラルンプール国際空港から飛ぶことが多いのではないでしょうか。ローカルの人々も、国外に旅行に行くときには、一度クアラルンプールに移動してから、国際線に乗ります。地方ですのでしょうがないですね。
ミリの空港・空港から市内まで行く方法
小さい街です。空港職員に聞いた所、バスもないとのこと。なので、移動は空港から市内も街中での移動もほとんどGrabです。ですが料金は非常に安い。首都クアラルンプールのGrabの料金に比べると、ずいぶん安く感じましたね。
ちなみに、空港から市内まではGrabで13RM、
エアポートタクシーで21RMでした。
公共交通機関
数回ほど公共バスを見ましたが、街中にあまりバスを待っている人もいませんでした。住民はほとんどが車を持っていて、それで移動していると思われます。逆に言えば、車がないと生活ができないエリアなのだと思います。
ホテル・宿
宿は結構多いです。値段もそんなに高くない割にキレイな宿が多いです。が、マレーシアの場合は中級暮らす以上のホテルになると、ツーリストタックスが1日あたり10RMかかります。なぜかドミトリーなどの安いゲストハウスでは支払う必要がないようです。
安いゲストハウスも、豪華なホテルもあります。
どちらにせよ、場所は下記周辺にする方がいいでしょう。朝も夜も、人が多く、お店も多いので困ることは無いでしょう。
モデルコース
ミリ
お土産
Bipangはおせんべいです。サラワク州の有名なお土産です。日本のおせんべいに比べて、強い風味と甘さがあります。たまねぎ、ピーナッツ、黒ゴマなどたくさんの味がありますが、一番人気はにんにく味のようです。
まとめ
この記事では、マレーシアのミリとビントゥル、ブルネイのセリアの観光情報等を記載してきました。
まとめると、
- ミリ → 飲食店もショッピングモールも楽しめる。石油博物館あり
- ビントゥル → ペトロナスの世界最大級のLNG精製工場がある。観光はあまりない
- セリア → 実際に陸地から石油が取れるので、パイプラインやドンキーなどの石油施設が普通に街中にある
といったところでしょうか。
ブルネイの首都バンダースリベガワンに宿を予約して滞在するのも良いと思いますし、マレーシアのミリに宿をとるのもいいかなと思います。
ブルネイはイスラム教が比較的強い国なので、お酒は駄目です。なので、ミリのほうが中華系のレストランが多く、お酒も自由なので楽しめるかもしれません。
ではでは。