Category: Johor

詩人・金子光晴が滞在した旧日本人クラブがある街 バトゥ・パハ観光

================================================================== バトパハの街には、まず密林から放たれたこころの明るさがあった。井桁にぬけた街すじの、袋小路も由緒もないこの新開の街は、赤甍と、漆喰の軒廊(カキ・ルマ)のある家々でつゞいている。森や海からの風は、自由自在にこの街を吹きぬけてゆき、ひりつく緑や、粗暴な精力が街をとりかこんで、うち負かされることなく森々と繁っている。 =========================================マレー蘭印紀行(金子光晴)==   まるで、[ 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。 ]という川端康成の雪国を思い起こさせるような一文。   もっとも、このような100年前の時代とは違う。金子光晴の時代のように、船でムアルからバトゥ・パハに行くことはまずない。街も大きくなっている。密林などはない。現代ではみんなバトゥ・パハにはバスで移動する。 バスが通る道は、すでにきれいな道路が敷かれており、住居が立ち並んでいる。ココナッツの木、たまにパームオイルの木が立っている。なぜ農園でもないところにパームオイルの木があるのか不思議な気分にはなる。パームオイルはもともとマレーシアにはない木である。アフリカ原産だったはず。住民や誰かがオイルを利用するためにパームオイルの木を植えたのだろうか。 そんなことを考えながら、バスは、バトゥ・パハ市内にたどり着く。   バトゥ・パハは62%が中華系、マレー系が36%と中華系がマジョリティを占めている。バトゥ・パハという名前は、『岩を彫る』という意味がある。1500年代に、シャム人(タイ人)がバトゥ・パハに侵略してきた際に、マラッカ軍を打ちのめしますが、そのシャム人が、水を得るために海岸沿いの村で岩を削っていたという逸話がある。 現在はバトゥ・パハの街は30万人を超える人口があり、多国籍企業の製造業などが盛ん。富士通、ミツミや、今は台湾企業のシャープの工場などがある。また、ゴム・パームオイル農園なども同じように重要な産業になっている。   しかし、バトゥ・パハ。正直、誰がこんなところに観光で来るんだよ、という感じの街ではある。 クアラルンプールのTBS長距離バスステーションより3時間30分かけてやってきた。 可もなく不可もなくといった感じの椅子。   バスターミナルには朝に着いた。バスに揺られたが、気持ちの良い朝だった。 バスターミナルには人が溢れる。行先は、ほとんどクアラルンプール往復かジョホールバル往復に限られている。 バスターミナルの場所はこちら。   約100年前に、日本人のビジネスマンが50人程度住んでいたのがこのバトゥ・パハ。 戦前ですが、当時この街はゴム園などで栄えていたようで、日本人がゴム園を経営して、ローカル華人やマレーシア人を雇っていたようです。当時からシンガポールなどでは、華人による反日運動はあったようですが、バトゥ・パハにおいては、日本人がビジネスとして金を持ってきているので、大事な金主として、反日運動などは抑えられてたようです。       ================================================================== カユ・アピアピは、馬来語で、カユは木、アピは火、炎の木という意。水にちかく枝を張るこの木をこのんで、夜になると蛍が集まる。蛍火の明滅で、枝なりに梢が燃えているようにみえるので、その名があるのだという。 =========================================マレー蘭印紀行(金子光晴)==   この燃える木というのは蛍のことだが、夜は滞在していなかったのでさすがに見ることはできなかった。最も100年前とは違い、現在では既に市街地なので夜になっても蛍がいるかどうかは分からないが・・・。   大きなストリートアート。ジョホール州の旗が描かれている。   市場。朝は活気があります。   街並みも意外とビルがたくさんありますね。     目次【本記事の内容】 1.バトゥ・パハ観光...

マレーシアの超有名コーヒー店 Kluang Rail Coffee がある街 クルアン観光

  クルアン。ジョホール州の内陸部にある街です。州のなかでも内陸に位置しているため、海に面してはいない珍しい街です。特筆すべき事は、特にありませんが、比較的規模が大きい街です。 観光で行こうと思っている方へ、ちょっとした旅行記を残しておきましょう。       目次【本記事の内容】 1.クルアン観光  1-1.Kluang Rail Coffee  1-2.Kluang Mall  1-3.Geraja St Louis  1-4.Kluang Street Art  1-5.Kluang Coffee Powder Factory  1-6.Hailam Toast 2.まとめ   クルアン観光   クアラルンプールからバスで行きました。混んでいなければ、3時間くらいで、クアラルンプールのTBSバスステーションから、クルアンのバスステーションまで着きます。   高級バスではないのですが、驚くほどシートが倒せました。ほぼフラットと言っても良いレベル。個体差もありそうな気もしますが、KKKLというバス会社はなかなかお勧めかも。   ちょっと街歩きをします。規模の大きい有名な街というわけではありませんが、結構商店は多いですね。食べ歩きもできる感じです。 街はこんな感じ。   さて、最初の観光地の、Kluang Rail Coffee に行きます。この街一番の観光地のコーヒー屋はKTMクルアン駅の中にあります。   Kluang...

オタオタが名物 ムアル観光

  ムアルという町に行ってきました。 マレーシア半島の南側、ジョホール州になります。ジョホール州と言うと、お隣がシンガポールになりますが、そのジョホール州の最北端の静かな田舎町なので、このムアルという町は都会ではありません。ジョホール州の中では4番目に大きい都市でありますが。。。 ですが、ムアルは実は非常に歴史も深く、マレーシアの中では食べ物・コーヒーや戦前の建物などでは観光的に有名な場所のひとつなのです。 特に食べ物と言うと、オタオタと言う魚の練り物が有名です。英語では、Otak-otakと書きます。タピオカ澱粉とスパイスを混ぜたひき肉を使った魚の練り物です。 インドネシアとマレーシアとシンガポールで売られており、だいたいバナナの葉っぱで包まれている。   ムアルは東南アジアでは最も清潔な都市として名高く、2017年にはアジアで最も清潔な観光都市として表彰もされています。(むむむ、そこまでキレイだったかな。たいして他の都市と変わらなかった記憶も。。。。) 経済としては、マレーシアの製造業の拠点となっているようで、数多くの世界的メーカーの工場があるようです。MicronやPioneer、STMicroelectronicsなどの工場がある。 歴史としては、マラッカ王国のころから重要な地点の一つであり、第二次世界大戦中には日本軍と英国軍の大規模な戦闘があり、統治中には、マレーシアの人々の反日本軍組織(Malayan People’s Anti-Japanese Army (MPAJA))の拠点でもあったのですな。     場所はこちらです。     目次【本記事の内容】 1.ムアルのオタオタが食べれるおすすめレストラン  1-1.Sai Kee Kopi 434 Muar 2.ムアルのおすすめ観光地  2-1.Clock Tower  2-2.Nan Hai Fei Lai Temple  2-3.Wetex Parade  2-4.Muar Historia  2-5.Crown Of Sultan...