アウランガーバードへの行き方及び滞在方法とエローラ石窟寺院観光
アウランガーバードという都市に行ってきました。ムンバイからバスで7時間程度でしたしょうか。目的はエローラ石窟寺院というものを見るだけでした。アジャンター石窟群という別の世界遺産もあるのですが、訪問予定はありませんでした。理由としては、個人的な考えとしては以下のものでした。
- 仏教遺跡はヒンドゥー教のインドでは遺跡を保存しようという動きが弱く、廃れている可能性がある
- エローラ石窟寺院よりも遠い
- 時間がない
- インド滞在日数が限られている
まとめると、旅に疲れてきていたことと、アジャンター石窟群にそこまでの価値を見いだせなかったことが理由でした。同様の理由で、ムンバイにあるエレファンタ石窟群にも行きませんでした。エローラ石窟寺院の概要についてはもっと優れた記事があると思うので、簡単な写真程度にしておいて、特に記載はしません。ここではアウランガーバード市内、エローラ石窟寺院への移動などについて記載します。
アウランガーバード基本情報
場所・地図
ムンバイから350km。7時間程度のバス移動です。今頃はIndiGoなどの格安航空会社を利用する方が良いかもしれませんね。
どんな街?概要
デカン高原に位置し、綿やシルクの産業が盛んなようですが、観光客からすると遺跡しかありません。観光客からすると、遺跡に行くための途中の街というだけであり、正直何もない街といった方が良いかと思います。私は、プネーからの深夜バスで、翌日の早朝にアウランガーバードに着きました。そして、エローラ石窟寺院をその日のうちに観光して、その日のうちにムンバイにバスで戻るという予定でした。基本的にその計画は正解でした。アウランガーバードで宿泊をするという考えも少しはあったのですが、アウランガーバードの町を見ていると、ここで宿泊は何もなさすぎてしたくないと考えるようになっていました。こんなところに泊まっても、時間の無駄だろと。。。こちらはあくまで僕の意見です。
アウランガーバード観光
アウランガーバードへはプネーから深夜バスで向かいました。プネーからは6時間程度だったかな。
早朝、まだ薄暗い時にアウランガーバードのバスセンターに到着。バスセンターというよりも、郊外向け民間バス会社が集まる場所といった方が良いかな。場所については、下記の Himalaya Travels の周辺になります。このあたりに郊外向けバス会社が固まっており、多くのバス会社がこのあたりを発着場にしています。
インドでバス移動をしていると、高確率でこういう場所に着きます。タクシードライバーやリキシャドライバーが集まり、バスから降りてくる客を捕まえる場所です。一見危険な場所のように見えますが、力を抜いていれば特に問題ありません。インドの朝の雰囲気を読んで、こういう場所では、とりあえず飯屋に入ってチャイを飲んでゆっくりして、その場の雰囲気を理解することが大切です。街が明るくなるまで待ちましょう。
実はこの時間が、私の最も好きなインドの時間でもあります。ずいぶん長くこのチャイを飲んできた気がする。
さて、落ち着いたら、近くのバスステーション Main CBS AURANGABAD に行きます。Main CBS AURANGABADから、エローラ石窟寺院へ行けるバスに乗ることができます。先程の郊外向けのバスステーションから1kmもないので、歩いていくことも可能です。しかし、早朝でまだ日が登っていない時間帯は、危険なことと、野良犬が多くいる可能性があるので、リキシャにお願いした方がいいでしょう。ローカル価格なら、バスステーション同士の行き来なら20Rpくらいで良いでしょう。外国人なら50Rpと言ってくる可能性があるので、交渉必要です。
さて、僕はリキシャにお願いしました。交渉して30Rpでした。まだ薄暗いのですが、エローラ石窟寺院行きのバスは早朝から出ています。片道45Rpくらいです。先程の郊外バスターミナルのあたりでは、『エローラ石窟寺院に行きたいのか?俺のタクシーで安くするぜ!!』と行ってくるドライバーがいますが、公共交通機関のバスで簡単に行ける場所なのに、無理にタクシーを選ぶ理由はありませんよね。
かなり渋いバスですね。
エアコンはないので、窓をあけっぱなしです。まあいつものバスです。料金はバスの中で払います。
バスステーションから40分程度で、エローラ石窟寺院の近くのロータリー周辺に到着します。場所はこの辺りだったかな。
このバスで降ろされた場所から、エローラ石窟寺院の入り口までには2kmくらいの距離があります。お昼の時間には、飲食店が立ち並んでいてにぎやかになります。とはいえ、朝の時間は何もないので、リキシャであっさりエローラ石窟寺院の入り口まで行った方が良いでしょう。2kmなので、20からRs30程度でしょう。
バスに乗っている間に、日が昇っていました。
ようやく、世界遺産エローラ石窟寺院に到着です。
Ellora Caves エローラ石窟寺院
エローラ石窟寺院の入り口付近には、エローラ石窟寺院の概要が記載された本を売っている人たちがたくさんいました。200からRs300と行っていましたが、寺院の敷地の中で売っている人たちのほうが価格が安かったような気がします。内容は、結構しっかりしていたような気はします。
入り口に入ると、エローラ石窟寺院の中で最も見てみたかった16番目の寺院があります。遠くから見ると、少し小さいかなと思いました。
14番目の遺跡はLANケーブルみたいですね。ちなみに14番目の遺跡に、鍵のかかった部屋があるのですが、その中に入ると壁画が見れます。掃除しているおじさんに聞けば開けてくれるかもしれません。
観光客の方は、基本的にこの16番目の遺跡に多くいますが、それ以外の仏教やジャイナ教の遺跡には人が少なかった気がしますね。もしかすると、インドローカルの人は、暑い中歩くのも大変だし、他の宗教の遺跡には興味がないという人も多いのかもしれません。
16番の寺院は、山の上に上がって、上から見下ろすことができます。個人的所感としては、16番の寺院は上から見下ろさないと意味が無い気がしました。寺院の中から、彫られた寺院に思いをはせるのも良いですが、上から見た時の壮大な光景の一瞬の方が感動しました。
『落ちても責任は持たないけど、行きたきゃ行ってもいいぜ!』と看板には記載されています。というか、外国人観光客もローカルも、多くの人が登っていました。特に険しい道でもありません。5分もかかりません。写真を撮る時には足元に注意が必要だと思いますが、せっかくエローラ石窟寺院に来たのなら、登るべきだと思います。
帰りは、元々のバス停に戻っても良いですが、バス停までは2kmくらいあります。そのため、Rs50でエローラ石窟寺院入口からアウランガーバード市内まで送迎してくれるジープサービスがあります。価格は特に高くはないのですが、基本的に乗客をジープ内に人数制限を大幅に超えて詰め込みにしてから出発するサービスです。客が降りて、スペースが空いたら、またお客を探すためにさまざまな場所で停止します。そのため、所要時間は1時間を遥かに超えます。ローカルインド人も早くしろと怒ってました。到着する場所は、さきほど記載した郊外向けバスステーションの近くになります。このあたりにジープが集まるターミナルがあります。
はっきり言って時間を無駄にするクソみたいなサービスなので、ジープは利用しない方が良いです。入り口からバス停まで移動して、そこから公共交通機関のバスでアウランガーバード市内まで戻った方が良いです。
少しでも多くの客を乗せるために、客の鞄は車の上に載せる。マジでクソみたいなサービスだ。
ちなみに、ジープに乗っていると、右側にダウラタバード要塞が見えてきます。
アウランガーバード市内に到着。下記がジープが集まるジープステーション。
さて、アウランガーバードには泊まりたくなかったので、ムンバイへの帰りのバスを探しましたが、アウランガーバードからムンバイへは夜発か深夜のバスしかないようです。なのでバスの予約をしましたが、夜のバスまで待つのが暇です。このアウランガーバードには何もありません。ですので、時間を潰すのに良い場所をいくつか見つけましたので、紹介します。
Cafe Symphony (Cake & Pizzeria)
何もないアウランガーバードで時間を潰すのには、このカフェがオススメです。なぜかというと、Wifiを使うことができます。カフェに行っても、
- Wifiも貸してくれない
- 充電するコンセントもない
という今どき考えられないほどにサービスの悪いのが当たり前なのがインドです。いくつかのカフェはWifiがあるのですが、ほとんどがインドの携帯電話番号がないと使用できない設定になっています。誰にとって得なのかがよく分からないのですが、おそらくインド政府の締め付けが強いのでしょう。ゆったりしていて誰も細かいことを気にしないようなイメージのあるインドですが、超形式主義で政府が強権で動かしている国であることがよく分かります。
さて、本題に戻りましょう。このCafe Symphonyは素晴らしいレストランです。店員さんのハキハキした素晴らしい接客、高速なWifi、美味い食事……。電源はありませんでしたので、電源が必要な時は、インドで多いコーヒーチェーンのCafé Coffee Dayに行きましょう。ここなら大体どこでもコンセントが利用できます。
お店の雰囲気。
ピザは美味かった。価格もそんなに高くはない。
Cafe Symphonyにばかり長く滞在していると嫌がられるかもしれません。そうなったら、こちらのチェーン店に移動しましょう。店内はキレイで、コンセントが利用できますので、スマートフォンの充電ができます。
ちなみにここのカフェはどこの支店でもWifiを利用する際は、下記のようにインドの電話番号を登録することが必要です。このサービスの悪さこそがインドですね。
カフェばかり紹介してもしょうがないので、駅を見に行くのも良いと思います。やはりその都市の駅は、みんなが集まるその街の顔だと思いますので。
アウランガーバード駅
特に何もありませんし、特に大きいわけでもありません。
ちなみにインドの大きな駅は無料でWifiが使用できることがあります。下記のようにGoogleのサービスがあるようです。これはすごく良いサービスです。電話番号の登録をすることなく、駅でWifiが利用できます。
さて、何も見ることがあまり無かったアウランガーバードの街ですが、ムンバイに向かうバスの時間が近づいて来たので、郊外向けバスが多く並ぶバスステーションに戻りました。
アウランガーバードからムンバイに向かうバスの価格は少し高かったですね。Rs1250。ムンバイ価格なのでしょうか?価格交渉をすれば少しは下がったかもしれません。どちらにせよ、ムンバイに戻る必要があったので、交渉をする余地はありませんでしたが。
ムンバイ行きの寝台バスで最上級で一番お勧めというバスを選択。
確かにバス内は綺麗で、シーツは丁寧に整えられており、価格なりのサービスはありました。まあどうせずっと寝てるので、ある程度キレイで問題なければ特に気にしないんですけどね。
では、エローラ石窟寺院観光を終了し、無事にムンバイに戻ることになりました。早朝にムンバイに戻った時には、最初にムンバイからプネーに向かう際に出発したDadarに戻ってきました。やはり、ムンバイの郊外向けバスの拠点は、Dadarになるようですね
まとめ
アウランガーバードへの行き方、エローラ石窟寺院、アウランガーバードでの時間の潰し方、あとインドのサービスレベルの低さについて記載しました。
エローラ石窟寺院には、 Main CBS AURANGABAD から行くのがベストだと思います。おそらくアジャンタも同じバスステーションから行けると思います。エローラ石窟寺院とアジャンタのどちらに行くべきか?と考える方は多いと思いますが、エローラ石窟寺院にも壁画はあるので、エローラ石窟寺院だけでも良いのではないかと思います。バスステーションで旅行者を探しているタクシードライバーも、最初から『エローラ?』と聞いてきてましたので、あまりアジャンタは人気がないのかもしれません。
どちらにせよ、個人的には、エローラ石窟寺院は、マイソール宮殿の美しさの感動ほどはなかったですけどね。
なんどかインドを旅行したことはあったのですが、東南アジアのグッドサービスに慣れていると、インドのサービスについては、『嘘でしょ?』と思えるような酷さも散見されたのでした。Wifiについてはですね、ちゃんと私がインド現地でSIMカードを買っていれば問題ないとも言えるんですけどね。ただ私が、チェンナイのAirtel支店に行った時に、SIMを買いたいと伝えたところ、スタッフが『あなたはインドのSIMカードを買うことはできません。なぜならばあなたはインド現地の電話番号を持っていないから』と言ってきた時には、こいつ喧嘩売ってんの?と思ったものです。まあSIMカードなんてどこでも買えるんですけどね。別の携帯電話ショップで聞いたところ、『電話番号がなくても問題がない』と言ってましたので。ただ、SIMカードを購入して、このインドという国に金を落とすのが嫌になったので、結局SIMカードは最後まで買わなかったです。インドでしか見れないものもあるのは確かですが、旅が苦行になるのもインドの特徴ですね。
ではでは。